昌子(宇都宮雅代)は父親が戦死、母親が他家に嫁いだため、能楽師の祖父に育てられ、祖父から能を通じて人間の生き方を教わった。祖父の下には同じ境遇にあった従弟の俊太郎(中原潤)がいた。俊太郎は昌子を時には姉のように慕っていたが、成長するにつれ異性としてへの愛情を感じるようになっていた。俊太郎は能面師になった。昌子は私立大学で英文学を講じている和泉公三(伊丹十三)と結婚して四年。子供は出来なかったが表面的にはうまくいっているようだった。鎌倉の街で薪能のポスターを見た昌子は急に俊太郎に会いたくなり、仕事場を訪ねた。話は楽しかった頃の昔話だった。昌子と公三は伊豆の旅行に出かけたが、公三は愛人・福田忍(永島瑛子)も連れてきていた。公三の不審な動きは気になったが、昌子は忍の存在には気が付かなかった。自宅へ帰った昌子の元に俊太郎から招待状が届いていた。能楽堂へ行った昌子は俊太郎の婚約者を紹介されたが気持ちは動揺していた。その夜、昌子と二人だけになった俊太郎の口から出た言葉は、昌子への愛を匂わせたものだった・・・。
時間(本数) |
30分 全20話 |
放送日時(初回) |
1977/2/7 午後1時30分~1時55分 |
放送局(初回) |
日本テレビ |
脚本・監督・プロデューサー |
原作:立原正秋(「薪能」より) 監督:恩地日出夫 脚本:石森史郎 |
出演 |
宇津宮雅代・伊丹十三・中原潤・下条正巳・永島暎子・新橋耐子 他 |