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- 愛のサスペンス劇場全二十五回
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突如として男が
一之瀬霧子と黒木昌彦の出会いは三ヶ月前。霧子の車が故障し、途方に暮れていた所を近くのマンションから飛び出してきて車を直してくれたのだった。この出会いで二人はお互いに魅せられるものを感じた、理屈ではなく運命としか言いようのない結びつきだった。しかし、霧子には夫がいた。その日も霧子は黒木と会う約束をしていた。家族とのドライブを断り、黒木の元へ・・・霧子は待ち合わせの場所へいそいだが、折から降り出した雨に何か胸騒ぎを覚えた。胸騒ぎにせかされるまま霧子は黒木に詫びで家路へ急いだ。家に帰ると家族が応接間に憔悴しきった顔を付き合わせていた。夫の英也は激しいショックを受けて放心状態だった。弟の哲也が重い口を開いた。「俺たちは兄貴の運転中に女性を轢いてしまった。病院へ運ぼうとしたがすでに死んでいた」と自分さえ一緒に行っていれば、夫にハンドルを握らせることはなかったろう。霧子は強い罪の意識を感じた。「悪いことだが、自分達を守るため同乗者全員が逃げることにした。だから、義姉さんも協力して欲しい」という同意せざる得なかった。目撃者は絶対にいない・・・。知っているのはこの五人だけ・・・しかし!- 1975-04-28 13:30〜2:00
- 日本テレビ
- 恩地日出夫 他
- 加賀まりこ・北村総一郎・有川博・南美江・山口哲也・立石涼子・根岸明美 他