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雑居時代第一巻 第三回

生けにえの引越し

十・(石立鉄男)が助手をしている山岳写真家の稲葉勇作(川崎敬三)が、借金とりに追いまわされて困っていた。どうやら、個展を開いた時の一用三十万円ばがりが支払えないらしい。稲葉は、腕もよく名も売れているが、ヌ・ドばやりの昨今、作品はさっぱり売れず一無一文同然たった。そのくせ、十一がヌ一ドを撮るように勧めても、こそこそ山へ出かけてしまうほど商売気がないのである。十一とてその日一らしの身。考えたあげく、十一は.外国へ行った両親が残してくれた家財道具を売り一金を工面した。ところが稲葉は一こともあろうに、その金を借金返済にあてず、山へ行く費用にしてしまったのである。十一は、稲葉の助手を辞めようとまで思いつめた,そんなある日、栗山家の長女一春子(冨士真奈美)が、いままで住んでいた看護婦寮から引越して来た。父親の信(大坂志郎)や二女の夏代(大原麗子)、三女の秋枝(川□晶)たちは荷物運びに大わらわ。なにせ中年を過ぎた信と娘たちの力では引越しもままならない。おまけに信が腰を痛めて寝こんでしまったから大変。娘たちは下宿人の十一に応援を頼んだ。しかし、いつもじゃま者扱いされていびられている十一、仕返しはこの時とばかり、冷たく断った。娘たちはますます十一に反感を抱いた・・・。
  • 日本クラウン
  • パイオニアLDC
  • 6,300 円
  • 1973-10-17
  • 日本テレビ
  • 平山晃生
  •   石立鉄男・大坂志郎・冨士真奈美・大原麗子・川口晶・山口いづみ・杉田かおる・山形勲・加藤治子・川崎敬三・山田吾一・山本紀彦・浅野真弓・二見忠男・津村秀祐・小沢直平