清水一寛(石立鉄男)は三十二歳、家業の貸衣裳店を兄の利昌(山本学)にまかせ、カ一フェリ一の船員とて気ままな独身生活を送っている。夢は外国航路の航海士になることである。心は優しいが早トチリで短気な性格から、ケンカは日常茶飯事、いつも船会社の上司から睨まれている。そんなある日、弟の小太郎(秋野太作)が、ファッションモデルの養成所を設立したいので父親の遺産を分けてくれないかと一寛に相談に来た。遺産といっても貸衣裳店の家と土地だけ。それも、利昌が細々と支えているのだ。父親の死後、一寛と小太郎は利昌に強引に店を押しつけて、家を飛び出したいきさつもある。しかし、小太郎は裁判にかけても貰うと主張。怒り心頭に発した一寛は、思わず小太郎を殴り倒してしまった。それを根に持った小太郎が“お宅の船員に乱暴された”と客を装って社長に訴えた事から、一寛は切符売り場にまわされるはめになったのである。一寛はこれを機会に退職、憧れの外国航路の船に乗る決意をした。数日後、父親の七回忌がやって来た。その日、一寛は兄嫁・袖子(三ツ矢歌子)の両親の名代として北海道から来る義妹の楓(山口いづみ)を羽田に迎えに行く予定でいた。だが、折悪くシンガポ一ル行きの貨物船の乗組員に対する面接試験の話が舞い込んで来たのである。一寛は楓の事を気にしながらも面接を受けに行った。一方、羽田へ着いた楓からの連絡で、一寛が現われなかったことがわかり、利昌が急遽迎えに行く事になった。ところがその途中、高速道路で利昌は交通事故にあったのだった…。
時間(本数) |
60分 38話 |
放送日時(初回) |
1977/10/26 夜8時~8時54分 |
放送局(初回) |
日本テレビ |
脚本・監督・プロデューサー |
監督:手銭弘喜・平山晃生・小山幹夫 脚本:松木ひろし・松原敏春・鶴島光重 |
出演 |
石立鉄男・秋野太作・友里千賀子・山本學・三ツ矢歌子・吉田友紀・山口いづみ・花沢徳衛・森川正太・中条静夫・一ノ瀬康子・水沢アキ |