田野中一徹(水谷豊)は、東洋女子プロレスのマネージャー兼トレーナー、今日も女子プロレスラーに稽古をつけていたが、そこへ突然妹の徳子(伊藤蘭)から父が急死したと電話が入った。一徹は急いで郷里、宇佐木町の田野中家に戻った。田野中家は代々、浄土真宗・安楽寺の住職を務めていた。家では徳子や寺男の仙造(木田三千雄)や檀家の森山岩男(村田英雄)らが出迎えた。通夜も終わって、一徹がぼつぼつ東京へ帰ろうかなと思っていると、難問が発生した。寺を誰が継ぐかということだ。一徹は母の頼子(淡島千景)や叔父の国夫(東千代之介)から家を継いでくれと頼まれた。一徹はその場で断った。すると今度は檀家までが何とか一徹にあとを継いでくれと言ってきた。もし一徹が継がなければ、徳子に養子をとるか、田野中の人間は寺を出る以外になかった。弟の文太(西山浩司)もいたが、まだ高校生だしあまり出来が良くないので問題外だった。徳子に養子という件は、本人が嫌がっていたし、一徹の友人たちも徳子に気があるからそうはさせまいと必死だ。その夜。スナック「湯煙り」で一徹や友人たちが一杯やって、事後処理の相談をしていると文太がやってきて、一徹は家のことなどどうなってもいいと思っているとくってかかった。実は一徹は捨て子で、頼子に拾われて養子になったのである。文太の言葉で事情を初めて知った友人たちはびっくり。だが頼子は何もかも含んだ上で、一徹に家を継がせるつもりなのだ。一徹のほうはその辺の遠慮があって、家を継ぐ決心がつかないでいるのだ。檀家のご意見番、岩男は一徹に頼子たちに恩を返すのは寺を継ぐことが一番だと諭した。だが一徹の心は変わらなかった。家族会議の末、頼子が「では、田野中家はお寺を出ることにする」と宣言した。これには一徹もまいってしまった。とうとう一徹が折れて、寺を継ぐことにして女子プロレス事務所へ挨拶するため上京した。
時間(本数) |
60分 26話 |
放送日時(初回) |
1982/10/23 夜9時~9時54分 |
放送局(初回) |
日本テレビ |
脚本・監督・プロデューサー |
監督:高井牧人・吉野洋・雨宮望 脚本:金子成人・柏原寛司・宮田雪 |
出演 |
水谷 豊・伊藤 蘭・西山浩司・藤真利子・三浦洋一・寺田農・村田英雄・淡島千景・ピーター・岡本富士太 他 |